仏事まめ知識

日本の仏事あれこれ

仏教が奈良時代に日本に伝わり(仏教公伝)約1500年。
仏教公伝と共にお仏壇もまた日本に伝わりましたが、それが庶民に浸透したのは江戸時代中期と言われています。日本では時代の移り変わりと共に様々な変遷を経ながら、日常の習慣や風俗と結び付き、今日に至っています。

脈々と受け継がれ信仰されてきたその風習について少しご紹介します。

葬儀・忌中と法要

臨終のあとの四十九日間を中陰(中有)といいます。
中陰は、人が死んでから次の生へと生まれ変わるのに必要な期間です。
死者は七日ごとに、生前の善行、悪行を冥界の十王によって問われ、裁かれるといわれます。閻魔王もその中のひとりですが、死者の生前の悪行は七日ごとに遺族が供養することにより、そこで積まれた善行が故人にもおよび、極楽浄土に赴けると教えています。

百ケ日法要

忌明けの法要についで大切なのが百ケ日法要で、この日は近親者を招いて法要を営みます。
遺族や故人と親しかった縁者は、このころになると徐々に悲しみもやわらいでいき、涙もとまることから「卒哭忌」あるいは「出苦忌」とも呼ばれます。

年忌法要

臨終から数えて丸一年後が一周忌となり、丸二年目を三回忌といいます。
以後、七回忌、十三回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、五十回忌と続きます。
普通、三十三回忌をひとつの区切りにする家庭が多く、故人とゆかりの人が少なくなる五十回忌以降は遠忌法要と呼びます。お仏壇の買換えはこのような年回法要がめどになります。

お盆のいわれ

孟蘭盆会・御盆・精霊会・歓喜会・魂祭等をいい、現今ではお盆といわれております。
お釈迦様のお弟子の目蓮が餓鬼道に墜ちた母の苦しみを除こうと行なったのが起源であると孟蘭盆経には説かれています。

新盆と盆提灯

お盆には、故人の霊がわが家に帰ってくるといわれます。
このとき多くの地方で、故人の霊が道に迷わないよう盆提灯を贈る風習が残っています。
又、故人となってはじめて迎えるお盆が新盆で、新盆の家庭ではお寺さんにお経をあげてもらい、親類をはじめ故人と親しかった縁者を招いて新盆供養を行います。

法事の心得

お坊さんの都合を聞いたうえで、有縁の方々が最も集まりやすい日を設定しましょう。
日が決まれば場所、招待客、引き出物、お布施などを決め、案内状を送付します。
座の配置や接待役、台所役などは事前に細かく決めておき、故人の遺影、供物祭壇、焼香台なども用意しましょう。
仏壇のお手入れも忘れずに。

お布施

法話のあと「お布施」「お車代」を包みます。お斎(会食)の席に着いていただくかどうかで「御膳料」を用意します。
引き出物は会食の席か最後にお渡しするようにします。

葬式とお仏壇

中陰期間は、遺骨を白木位牌などとともに中陰壇に置きおまつりします。
この期間は、新仏はお仏壇にはおまつりしません。
忌明法要のあとお仏壇に安置するのが本来です。
できれば、忌明法要又は百ヶ日法要までに取り揃えたいものです。

開眼式

新しくお仏壇を購入した時に開眼法要を営みます。
開眼法要の対象は「ご本尊」であって、お仏壇そのものではありません。
この法要は「入仏式」「開眼供養」「性根入れ」「お魂入れ」など宗派や地域によって呼び方が違います。









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